社長佐々木のFacebookの投稿ブログです。

４月13日投稿

「お前の成長の為にこの重要な仕事を任せるから、この仕事が出来るようになるための努力を重ね、覚悟を決めて結果を出してくれ。」

この権限委譲の仕方は一見聞こえは良いのだが、経験上失敗する可能性が高い。

なぜならば、そもそも権限を受け取る側が、それを望んでいない、もしくは組織の体制が整っていない場合があるからだ。

それは受け取る側の年齢や経験や器の問題ではなく、そもそも上司と部下の関係性や組織の風土に、権限を委譲されることに対して喜びを感じたり、それを成長のチャンスだと捉える習慣や仕組みが無いからだ。

それをさておいて、受け取る側の気持ちも知らずに、「お前の成長を願う」という大義名分を振りかざし、会社の方針や人事の都合で押し付ける権限委譲を繰り返していると、部下は成長を望むどころか仕事が増えることに反発したり、挑もうと思っても挑みきれない自分に自信を失い存在意義を疑ったり、成長意欲そのものを削ぐ結果となる場合が多い。

またバカな上司はこれを、一度男がやると決めたのに全く出来ていないじゃないか。と、受け取り側の問題と捉え指導し始める。また「頼まれ事は試され事なんだぞ！」と、それをお前が言うんか～～いと突っ込みたくなる発言を繰り返す。

組織崩壊の始まりだ。

僕は過去これを何度も繰り返し、大切な人財を沢山失った。

そこから学んだこと。それは、

権限委譲には、目的への共感と、目標の共有が必要だ。

リレーに例えるなら、そもそもレースに挑む前に、挑む目的にチーム全員が共感しているかどうかと、その目的を胸に、どこまで勝ち進むかという目標を共有した状態で、しっかり練習を積んできたかどうかが重要となる。

その準備を整えた状態でレースに挑まなければ、第一走者がバトンを渡そうしても一方的になり、第二走者も助走を始めておらずぶつかったり、走っていたとしても同じ速度でなければタイミングは合わない。

また日頃からお互いの息を合わせ、ドンピシャの位置に手を出す練習がされていなければ、バトンは落下し引き継がれていかない。

まさにお互いに、そこに愛はあるんか。これに尽きる。

バトンを渡す側も、渡される側も、お互いに気持ちイイ状態こそ、そこに愛はあるんだ。

バトンを上手く繋ぐ事が出来なければ、体力の続く限り一人でレースを走りきるか、落ちたバトンを何度も広いながらバタバタと走るかしかなく、どちらにしてもライバルには勝てない。

権限委譲は業務や役割の引き継ぎではない。

お互いの信頼の上に意志を繋ぎ合う儀式だ。

覚悟や努力を問うより、夢で愛を伝えるんだ。

全ては関係性の上にしか成り立たない。(*^^*)

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